防災・減災プロジェクト

Sonaeru Gohan 在宅避難エピソード

2018年6月28日から7月8日にかけて発生した集中豪雨では
西日本を中心に甚大な被害をもたらしました。
特に広島県では土砂崩れや浸水が相次ぎ多くの人が避難生活を送ることとなりました。
その中で、近隣住民で協力しながら自分たちで食事を用意し、困難な状況を乗り越えた地域がありました。

地域住民みんなで食事を作り、食べることが何よりの楽しみだった

【被災者プロフィール】
お名前:品川さん(女性・60代)
お住まい:広島県
※平成30年7月豪雨(西日本豪雨)にて被災

品川さん

【被災者プロフィール】
お名前:品川さん(女性・60代)
お住まい:広島県
※平成30年7月豪雨(西日本豪雨)にて被災

ほぼ何も備えていなかった災害発生前夜

私が住んでいる地域では、30年ほど前にも今回のものよりも小規模ですが洪水が発生したことがありました。ただ、正直なところそのことで防災意識が芽生えたということはありません。周囲の方々と災害発生時の対策などを話したこともありませんでした。

その後、地震などの備えとして懐中電灯や雨具などは枕元に置いておくようにはしていましたが、食料などの備えというのは何もしていなかったのが実情です。

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の様子

みんなで食料を持ち寄り、食事を摂ることが心の支えに

洪水発生後の被害の進行はあっという間。避難するタイミングもなかったので、自宅内でただ状況を見守るしかありませんでした。ですから、私が住んでいる地域の方で避難所に行かれていたのは1組だけだったと思います。

水が引いた後は、ご近所さんも含めて早速、家の片付けを始めたのですが、その際に「私がご飯を作りましょう」と言いました。我が家の炊飯器は高いところに置いてあり水没を免れたのと、米も2階にあったので用意することができたんです。ライフラインも電気と水道が使えたのも幸いでした。

一旦、決まると他の住民も「うちにはじゃがいもがある」「たまねぎならある」などと声が上がり、結局10世帯くらいの全員で昼食と夕食は作り始めました。作れる料理はおにぎりやポテトサラダ、じゃがいもの煮物などシンプルなものばかりでしたが、何より一緒に食事を作り食べることが楽しかった。料理をしていると自然と会話は生まれますし、情報も共有できる。各世帯のみで作業を続けたり、避難所で周囲に配慮しながら過ごすのとは異なる精神状況でいられたと思います。

家庭内だけでなく、近隣住民も交えての備えを

そういった状況で10日間ほどを過ごしました。お互いの自宅を土足で入らざるを得ない環境だったので、近隣住民との関係は災害前より強くなったような気がします。

これは私だけかもしれませんが、あの災害を振り返った際は、真っ先にみんなで協力して料理をし、食事をしたことを思い出します。辛いというよりは、むしろ楽しかった。家具や家電など様々なものを失い、いまだに暮らしが元に戻ったわけではないので、また来るかもしれない災害へ備えはまだまだ不十分だとは思っています。

ただ、もし再度、災害に遭っても今回のように近隣の方と協力することは、間違いないと思います。一人で過ごすよりも、断然心のゆとりができますし、辛さを軽減できたのを実感しましたから。

日本赤十字社は、「もしも」に備えた救援物資の備蓄に加え、
国内災害活動など、様々な活動を行なっています。

戻る

Copyright © 2018 Japanese Red Cross Society All rights reserved.